闇黒竜 ~1000年の時を越えて~



「………………」


ガイルからかなり離れているからなのか、呟くガイルの声は聞こえない。


その声に反応したのか、シルビーに攻撃していた闇黒竜の身体がピタリと止まった。




そして…


私とダイへ顔を向ける。




それですぐに分かった。


ガイルが私を狙えと命令したのだろうと---




『アイリーン様ッ!』


焦っているシルビーの声に、シルビーの顔は見ずに頷いた。


大丈夫だから…と、言いたくて。




でも大丈夫じゃないのは、誰が見ても分かる。


あんなに大きい闇黒竜相手じゃ、勝ち目なんて一欠けらもある分けないのだ。



でも、そうは言ってられない。




ふぅッ…


一息、はいた。




覚悟を決めなくては---


私には闇黒竜を倒すほどの力なんてない。




でも…、


ここにいるダイだけは助けたい。



そう思い、魔力を徐々に手へと送り込んでいく。




こんな時、もっと強い力があれば…


大きな力があれば、ここにいる皆を助ける事が出来るのに---