アイドル様の秘密【上】



「飛沙…」


泣いてばかりの私にそっと梓奈は手を貸した。



「ごめんね…突然…」



落ち着いた私は静かに言う。


「いや…泣きたいときは泣けばいい。飛沙はさ…何かを一人で背負いすぎ。」

「梓奈………?」

「親友なんだからさ…もっと頼れよ。飛沙が泣きたいときはそばにいてやる。笑いたい時はもっともっと笑わせてやる。だから……頼れ。」

「ありがと…梓奈」

「ん。なんか彼氏みたいなこと言った。」