アイドル様の秘密【上】



優翔とはそれっきりで話し掛けられることはあっても、「うん。」や「そうなんだ。」とぐらいしか返さなかった。



周りから見たら嫌な女なんだろうな…


なんて思いながら目が合っては逸らして…

そんなことばかり…



「飛沙。」


そんな時、灰夜から言われた。


「何?」


「仕事に支障が出るなら恋愛はするな。」


優しかった灰夜がそんなこと言うのは初めてだった。


「……わかってる…よ……」