アイドル様の秘密【上】

「馬鹿元都。

飛沙さんに意見を出すなんて一億年早ぇんだよ。」

神塚は睨み言った。

「スンマセン…」

「情報屋に頼みたいのは山々なんだけど、

これは私の問題ではなさそうだし。

自分で調べる。」

飛沙はそう言い椅子から立ち上がった。

「飛沙さんどこへ…?」

神塚が聞く。

「んー…少し?」

飛沙は笑い言った。

「―――――――なんであんた達までついてきてんの?」

「飛沙さんが心配なんですよ。」

「神塚はわかるけど…元は関係ないでしょう?」

「ありますよ。お嬢の命は俺の命なんす。」

「はぁ…」

飛沙は呆れてため息を吐き扉をノックした。

〝コンコン〝

「どうぞ。」

部屋の中から聞こえる透き通る声。

「灰夜、少しいい?」

灰夜(はる)と呼ばれた男。

六条寺 灰夜。六条寺組の若頭。

そして…

「いいよ。どうしたの?」

飛沙の兄。