「山村、おはよう。」


「あっ、白木!おはよ!」



あたし、山村紗奈の席の隣に座るのは白木蓮。


黒縁メガネに少し長めのツンツン立っている髪、スラリと伸びた高い身長。

そして優しい性格な白木は、女子の中では少なからずモテるグループに入っている。



「まだ拓也は来てないの?」


「うん。また遅刻じゃない?」



そんな会話を交わしながら笑っていると噂をしていた拓也こと、神崎拓也がやって来た。



「蓮、おはよー。って山村も来てたんだ。」


明るくて人気者の神崎は白木と仲が良い。
親友に入るぐらいの仲だと白木と神崎が話していた。


「おはよ。神崎、遅刻しなかったね!」


「そりゃあ、俺は毎日遅刻する訳じゃないぞ!」


なんて言ってるけど昨日も一昨日も遅刻をした神崎に笑えて来る。


「あ、梓ちゃん!」



あたしが教室のドアに目を移すと丁度、今来た所の梓ちゃんがいた。


「紗奈ちゃん、おはよう。」


ふわふわロングな髪におっとりとした性格の梓ちゃん。

笑顔も女の子らしくて可愛いんだ。


「ホントに俺等って仲良くなったよな。」


そう呟いたのは隣の席の白木だ。
それを聞いて後ろの席で頬杖をついていた神崎も大きく頷いた。
梓ちゃんも自分の席、いわゆる神崎の隣の席へと座った。

あたし達は、4人で席が固まっているのだ。