き み だ け





次の日の夕方自分で浴衣を着て

髪の毛をお団子にして

時間になるのを待っていた。

「下駄母さんが新しいの

買ってくれたみたいだから

もう鼻緒が切れる心配ないから

去年みたいにこけんなよ」

「わかってるよ」

「陽くんもいないんだし」

そうだ。陽平、いないんだ。

こけてもひとりぼっちになっても

助けに来てくれないんだよね。

でも今年は大丈夫。

「もう6時半すぎたから行くね」

「あんまり遅くなるなよ」

航太はまるでお父さんみたいに

心配してくれた。

神社に向かう途中も去年のように

人は多く神社についたのは

7時少し前だった。

周りを見渡しても光弘らしい人は

見当たらなかった。


―光弘 side-

「これで終わります」

時刻は6時7分。今から家に帰って

神社に向かえば7時までには

神社につける。

「あ、橘くん。少し時間ある?

10分くらい面談したいんだけど」

10分…。まぁそれくらいなら

大丈夫か。

「わかりました」