き み だ け




「俺の彼女は叶愛なんだから

心配することはないよ。

美華子とはただの友達」

そういってあたしの顔を

覗き込む光弘の優しい笑顔に

ほっとして自然と顔がゆるんだ。



それから数日後光弘は

塾に通うことを決めた。

初めは週に3回ほどだったけど

中間テストが終わった後から

少し回数が増えた。

「光弘、今日は塾?」

「いや、今日はないよ。

一緒に帰ろっか」

塾のある日は駅に向かう道の途中で

わかれるからほとんど一緒に

帰れないけどない日は

一緒に帰れるからうれしい。

「明日から夏休みだね」

「そうだな」

「今年は忙しいの?」

「うん、塾で少しずつ復習とか

始めだそうと思ってるし」

「じゃあ明日のお祭りは無理?」

「明日か。6時に塾のテストが

終わるからそれからならいけるけど」

「じゃあ行きたい」

「わかった。7時に神社の前な」

光弘と出かけるのは

久しぶりですごく楽しみだった。

1年前は苦い思い出に

なっちゃったから今年こそは

楽しい思い出にしたい。