き み だ け




しばらく1人で飾ってある

絵を見たりしていた。

幸せの館というだけあって

すごく心が綺麗になるような

気持ちにさせてくれる。

今光弘と美華がどうなってるか

とても気になるけど…

「小島さん」

そう言ってあたしの横に

光弘がやってきた。

「あ、光弘」

「懐かしいね。小島さん橘くんって

呼び合ってた頃。」

「そーだね」

「俺ね、ほんの5ヶ月とかだけど

叶愛と離れてちゃんと考えた。

友達からやり直せて本当に

よかったって思ってる。」

「何急に。心が洗われたみたいに」

「俺、叶愛が好きだよ。

もう1度俺と付き合って

もらえませんか」

真剣な眼差しに釘付けになった。

こんなに幸せなことは

もう2度とない。

手放したくないの。

「よろしくお願いします」

この照れた顔。愛おしい。

やっぱりあたしが選ぶべき人は

光弘だったんだ。