き み だ け




遠足当日ー

「じゃあ自由行動にしよーぜ。」

そう言ってあたしと光弘、

修二くんと知夏に分かれて

別々に行動した。

「幸せの館って所あるらしいよ」

「じゃあそこいく?」

カップルじゃないけど2人で

歩くとあの頃のようで

懐かしくなった。

隣でまたこーやって光弘が

笑ってくれる日がこればいいな。

「あれ、美華子?」

幸せの館の中に入ると

美華が1人でブラブラしていた。

「あ、光と叶愛」

「美華、1人?」

「あー、うんそう。」

「陽平いねーもんな」

「まぁね。クラスの子とまわるの

気使うしめんどくさいから」

少し美華の雰囲気が変わった気がした。

前まではもう少し明るい

イメージだったのにすごく

冷たくなった気がした。

「じゃあね」

「おい、一緒にまわらね?」

…嘘でしょ?3人でまわるの?

「でも2人でまわってるんでしょ?

別にいいよ私は」

「気にすんなって」

「叶愛はきっと迷惑だって」

「あ、あたし?別にそんなことないよ」

そーいうしかない。

せっかく2人でまわれると

思ったけど光弘はそらんなこと

どーでもよかったんだね。