「光ここにいるから」

優しくあたしの背中をポンと押して

修二くんは笑顔で手を振って

帰って行った。

あたしはしばらく戸惑ったけど

図書館に入った。

夕暮れの図書館。

西日の差す窓際の席。

「…隣座ってもいいですか」

「あ、どー…」

驚いた顔であたしを見上げた

光弘はしばらくして

笑ってくれた。

「どーぞ」

隣の席の椅子を引いてくれた。

「修二にでも聞いたの」

「うん。連れてきてくれた」

「でもどーしたの」

「…あたしやり直したい」

「え?」

「友達になってくれませんか」

「何それ」

「付き合うとか付き合わないとか

そーゆーのにこだわらないで

ちゃんと友達からやり直したいの」

「俺も思ってたよ」

優しく微笑んでくれた。

時間をかけてちゃんと光弘と

向き合っていこう。

焦らずゆっくり。