―年明け始業式
学校について1番に見つけた。
「…光弘」
「あ、叶愛。」
久しぶりに見た。
最後に見たあんなに悲しい顔とは
別物だった。
「おはよう」
「おはよ。あけましておめでとう」
「おめでとう」
何も変わらず接してくれているように
思えるけど“橘くん”と呼んでいた頃と
同じようによそよそしかった。
授業の合間もいつも4人で
話していたけど全然話さなかった。
帰りも1人で先に帰ってしまったし
距離ができてしまった。
「叶」
「修二くん」
「ちょっといい?」
修二くんに声をかけられて
一緒に帰った。
「光と距離あるみたいだね」
「うん」
「でも叶、光のこと嫌いなわけじゃ
ないんだよね」
「当たり前だよ」
「やり直したいって気持ち
あるの?」
「あるよ。」
「じゃあ行っておいで」
「え?」
修二くんは図書館を指差した。
