「私は陽平と別れる気はない」
「…えっ」
「陽平から何聞いたか知らないけど
私は陽平と別れる気はない。
叶愛と違って本気で陽平のこと
好きだし、始まりはどうでもあっても
今はちゃんと想ってる。」
「…」
「叶愛、悪いけど中途半端なこと
しないでくれないかな。
叶愛にもいろいろあると思うけど
叶愛1人の問題じゃないの。
陽平だって光だって私にだって
関わってくることなの。」
「…ごめん」
「それだけ言いたかっただけだから。
じゃあ私帰るね」
美華と目を合わせることが
できなかった。
美華の言ってることは正しい。
最低だ、あたし。
あたしはそのままソファーに
寝転がって陽平に送ろうとしていた
LINEを消した。
ガチャ
「ただいま」
「んんー…航太おかえり」
あたしはそのまま寝てしまっていた。
「あれ、叶愛何してんの」
「寝てた」
「寝てたじゃなくて陽くんに
会いにいくんじゃなかったわけ」
「そんなこと言ってたっけ」
陽平に会う気がなくなっていた。
