き み だ け




「とりあえず航太に電話するわ。

きっと心配してるだろうし。」

家、どうなってるんだろう。

みんな帰ったよね。

あしたのデートはどうなるんだろう。

こんな状態じゃできないよね。

「お母さんが7時に帰ってくるから

帰ってきたら車で迎えに来るって。

晩御飯は軽くお粥作ってやるから。」

「家、どうなったか言ってた?」

「あぁ皆帰って、片づけは

航太がやったって。ケーキは

適当に切って持って帰ってもらって

ちゃんと叶の分は冷蔵庫に

冷やしてあるってさ。」

「そっか。よかった」

「ほんと、しっかりした弟だな。」

「しっかりしすぎだね」

「しばらく寝とけよ。

お粥できたら起こしてやるから」

あたしはそのまま眠りについた。



「叶、お粥できたけど起きれる?」

「あ、うん。ありがとう」

「大丈夫?」

「うん。だいぶましだよ」

あたしのおでこに手を当てて

自分のおでこと比べてくれた。

「うん、そんなに変わらない。

熱下がったみたいでよかったな」

少しきゅんとしてしまったあたしは

ばかだ。