とりあえずどこか遠くへ行きたくて
電車に乗った。
財布の中は5千円。
これからどうしようか悩んでいた。
携帯もないから連絡も取れない。
「高校生お1人ですね」
あたしはボーっとしたまま
気づけば水族館に来ていた。
「…やっぱりひとりだね。」
クラゲを見た途端
涙が止まらなくなった。
あたしは何を信じて
今までやってきたんだろう。
…ばかみたい。
「…びちゃびちゃじゃん。
何やってんのこんなところで。
もう泣くなって言っただろーが」
…これは夢?
幻聴かな?頭がボーっとする。
この声陽平に似てる。
陽平がいるわけないよね。
今ボストンだもんね。
「おい、叶。」
「…陽平」
「どうしたんだよ」
「…なんでこんなところにいるの。
今ボストンじゃないの」
「1週間だけ帰ってこれたんだ。
一昨日の夜帰ってきた。
何してんだよ、髪の毛も
服もびちゃびちゃで
クリスマス前だろ?
彼氏はどーしたんだよ」
「雪にふぶかれて電車に乗って
ちょっと乾いて駅からまた
雪にふぶかれた。」
だめだ。頭がボーっとする。
「…おい、しっかりしろよ」
