き み だ け




「ごめんあたし…」

静かに光弘に抱きしめられた。

「謝るのは俺の方。ごめん、

隠し事ばっかで不安にさせて。

本当彼氏失格。ごめんな。」

修二くんに言われた言葉で

勝手に不安になってたのは

あたしなの。

「俺のこととか全然

話してなかったよな。ごめん。

これから徐々にちゃんと

話していくから。それじゃだめかな」

「それで十分。ごめんね勝手に

不安になって」

「俺は真剣に叶愛のことが

好きだよ」

光弘に好きと言われるとどうして

こんなに安心できるんだろう。

「あたしも好きだよ」

光弘が隣にいる幸せを

ちゃんと大切にしていこう。

例えどんな過去があっても

どんな隠し事があっても

ちゃんと受け入れる覚悟で。