き み だ け




『なんで電話してくんの』

「なんで何も言わずに行っちゃうの」

『いう必要ないだろ』

「なにそれ。」

『叶が幸せならもうそれでいい』

「じゃあ陽平はどうなの」

『俺はいいんだ。』

「よくない」

『2年後』

「え?」

『2年後ちゃんと帰る。だから泣くな。

お前には光弘がいる。

俺がいなくても平気だ。

じゃあもうすぐ空港着くからまたな』

あたしはまだ全然話し足りない。

確かにあたしには光弘がいる。

とってもおっきな存在だし大切。

陽平は彼氏でもないし

好きな人でもない。過去の人だけど

あたしにとっては特別な存在だから。

そんな急にいなくなられると

やっぱりさみしい。

「叶愛、大丈夫?」

美華の優しい微笑みを

あたしはどう受け取っていいか

わからなかった。

「美華子さんきゅ」

「じゃあ私行くね。後で2人で

カフェ来てね」

光弘と美華はどんな関係なんだろう。

聞きたいけどとりあえず今は

自分の気持ちの整理が先だ。