き み だ け




「あたしやっぱり陽平が必要なの。

もう失いたくないの。」

「俺ももう離したくない。大好きだ。」

あたしはずーっとこの言葉を

待っていた。こうなる日を夢みてた。

こんなに心の底から愛おしいと

思えるのはこれから先もきっと

きみだけ。



ー光弘 sideー

ハァ、ハァ、ハァー…

やっと病院の前にたどり着いた。

「あれ、光?」

腕に包帯を巻いた美華が

病院からでてきた。

「ハァ、ハァ、え?事故は?

入院でもしてるんじゃ」

「入院?そんなのしてないよ。

ただの擦り傷だし、事故っていっても

接触しただけだし大丈夫だよ」

「なんだー…よかった」

俺は安心して気が抜けた。

足の力が抜けてその場に

しゃがみこんだ。

「ちょっと、光。大丈夫?

走ってきてくれたの?」

「心配させんなよ」

「ごめん、でも誰から聞いたの?

私病院の人に言われて陽平に

連絡したんだけど」

「陽平から叶愛に連絡がきて

俺にまわってきたってとこ。

でもなんで俺に連絡しないんだよ」

「病院の人が家族に連絡するって

言うし仕事の邪魔になるから連絡は

取れないって言ったらお友達でも

いいって言うから光に迷惑は

かけられないし陽平くらいしか

思いつかなくて。」

俺は立ち上がって暗い顔をする

美華子を優しく抱きしめた。