き み だ け





結局エントリー用紙を受け取って

ずっと悩んでいた。

「叶」

「修二くん。知夏も」

「何か悩み事?」

「これどうしようかと思って」

あたしがエントリー用紙を

2人に見せると2人は目を合わせて

笑った。

「朝美華子が叶にその用紙

渡してるの見てさ。」

「じゃーん。私たちも貰ってきたの」

そういって修二くんと知夏は

記入したエントリー用紙を

見せてくれた。

「私たちも出るからさ。

予選落ちしてもいいじゃん。」

「2人とも」

「あ、陽平くんもでるみたいだよ。

さっき用紙貰いにいったら

陽平くんもいたの。」

陽平こういうの苦手そうなのに

でるんだ…。

「ほら、気軽に参加しなよ!」

「俺らだけじゃないんだぜ?

この学年全員参加権あるんだし、

その中で残れるのはたった5人ずつ。

だからだめもとでさ!」

2人の優しさに背中を押された。

あたしは2人に頷いてエントリー用紙に

記入して放課後2人と一緒に

会議室へいった。