「光弘」
「よう」
「今日の放課後時間あるかな」
「あー、悪い。文化祭のコンテストに
でるからそれで招集かかってるんだ」
「そっか」
「明日でいい?」
「うん。明日で大丈夫」
「じゃあ明日」
毎年高2の女子と男子から
1人ずつエントリー者の中から
ミスター大葉とミセス大葉が
選ばれるコンテストが
文化祭の最終日にある。
光弘はそれにでるんだ。
「叶愛」
美華がエントリー用紙を持って
やってきた。
「私コンテストに出るの。
この用紙に記入して今日の放課後
会議室に集合だから。叶愛も
出てみなよ。」
「でもあたし自分に自信とかないし
そんなの出たところで誰とも
勝負にならないよ」
「関係ないよ。私は叶愛と
勝負したいの」
こんなに綺麗で大人っぽい
美華とあたしが勝負に
なるわけなんてない。
「コンテスト内容だけじゃなくて
ちゃんと人としても」
美華の真剣なまなざしに
目が離せなくなった。
