き み だ け



今日も塾かな。

プルルルルル

『もしもし』

「あ、陽平?今大丈夫?」

『おぅ。どうした?』

「塾の場所教えてほしいんだけど」

『塾?いいけどなんで』

「昨日のこと光弘とちゃんと

話したいと思って。」

『でも今日から夏季講習とか

始まってるから何時に終わるとか

わからねーんじゃね-の?』

「うん…そうなんだけど」

『わかったよ。俺も付き合ってやるから

駅で待ち合わせな』

「ありがとう」

陽平がもし1か月早くこっちに

帰ってこれてなかったら

今あたしは1人でどうしてたんだろう。

知夏にも修二くんにもきっと

頼むことはできなくて

1人で悩んでいたのかな。

結局陽平がいなきゃ何もできない。

陽平にも光弘にも悪いのは

わかってるけど

あたしは陽平なしじゃだめなの。

ごめん、光弘。




「じゃあここで待ってろ。

俺中入って光弘に聞いてきてやるから」

「ごめん、ありがと」

塾について陽平は中に入ってくれた。

今休学中なのに大丈夫なのかな。