バタン!


目の前で愛里が倒れた。


頭が…回らなかった。


とりあえず救急車を呼んで…そのあとはずっと愛里の名前を呼び続けた。



いつの間にか病院に着いて、いつの間にか愛里は自分の前のベッドで眠っていた。


そこでさっきまで震えていた手がやっと止まった。


怖かった。


大切な人が目の前でいなくなるのかと思った。


大切な人を失うのがこんなに怖いとは思わなかった。


少ししたら愛里のお母さんがきて、
「ありがとう」
と、俺にジュースを渡した。