優が遠く感じる。


私の手の届かないところに優がいる気がする。


私はもう、何もかも失った。


未来も、希望も、優も。


こんな空っぽの私。

恋なんてできるわけないよ。


「あはっ、私あの時何て言おうとしてたんだろ!忘れちゃったよ!あれれ?」


精一杯笑顔を作って。


優には悟られないように。


私が優に隠していることを。


私と優の間のひとつの"隠し事"を。