優は自転車通学で私は徒歩通学。


いつも優が自転車を押して帰ってくれる。



今日はいつもにまして寒い日だった。


「優ー、寒いねぇ!」

私は「優」という名前がすごくすごく好きだった。


だから、いつも優に話しかけるときは最初に「優ー」を付けてしまう。


今日はほんとに寒い。


すると首にぽわんと暖かい感覚を覚えた。
「大丈夫か?お前が風邪になったら俺は誰と帰るんだよ。」



優がそういいながら自分のマフラーを私に巻いてくれた。