時間がたつのもあっという間だった。


気がつけば30分もここにいた。


なのに俺よりさきに来ていたであろう人はまだ1人で景色を眺めていた。


「やっべ、はなく帰らねぇと母さんに怒られるわ!」



帰ろうとするとずっと景色を見ていた人もベンチから立ち上がり出口に向かっていた。



ピンクのパジャマを着たその人はたぶんここに入院している人。
年は、俺と同じくらいかな。


でもその人の横顔を見た瞬間俺は言葉を失った。


「小山、、、だよな?」