All Alone With you~あなたとふたりで~

「稚菜~!!」


「友達が来たみたいだな。」



佳恵の方を見ると
あたしの手を引っ張り
立ち上がらせてくれた。



『ありがとう。
ライブ頑張ってね!』



あたしがそう言うと
裏口から中に入って行った。



あの子どこのグループかな?



「ケガしてんじゃん!」




佳恵はあたしのひざに
巻いてある血の滲んだ
タオルを見て驚いていた。



『転んだだけだよ。』



あたしがタオルをとって
見せると血の量よりも
そんなに酷くなかった。




『とにかくライブが始まる!』




あたしと佳恵は慌てて
ワンドリンクを買って
中に入った。