のだが…。
「ごめんっっ!!」
みんなの前で必死に頭を下げている
クラスメート走りの速い薫子ちゃん。

「え、てことは、借り物競争で足をひねってしまって、代表リレーにでれない、という、ことかな…?」

「そういうことなの…」

一番の期待のエースが怪我なんて。
代表リレーは4人。
赤団では豊永くんと武藤くん
浜中さんと薫子ちゃん
だったはずなのに…。

「じゃあ補欠の澄玲ちゃん!」

え…あたしが走るの?
「澄玲ちゃん、ほんとごめん。いい?」

薫子ちゃんが必死の目で見つめてくる。

こんなの…
「いいよ!」
断れるわけないじゃん。