「…っ!?」
辺りを見回しても誰もいない…。
私の気のせい?…。
「…?、どうしたの?」
「…いやぁ、何か変な声が聞こえたような。」
「気のせいじゃない?。それよりもさあ、あの店寄ってかない?」
「うん」
そうして、私達は何事もなかったかのように店に足を運んだ。

店内はアニマルグッズがところせましと並んでいた。
「可愛い~!!」
「いい感じの店じゃん。」
「ちょっとあんな見て!これ」
「?これって赤ずきんと狼じゃん」
「可愛くない!?」
一瞬結子が手に持っている二つのストラップ型のそれから、不吉な感じがした。
「うん、私はどっちかって言うと…赤ずきん派かな」
「じゃあ私は狼!!」
「じゃあって…」
「二人で一つづつ買おっ!」
「うん」


その時あんなは気づかなかった、
手に持っている赤ずきんのストラップから声が漏れていたことを…。




「お帰りなさい…赤ずきんチャン♪」