「それ、何がはいってるのよ。

 勉強道具、なにもはいってないでしょう?」

…まぁ、そうだけど。

「お菓子…とか」

芽衣が呆れて溜め息をついた。

「ったく…」

町を歩いて帰る。

無言だけど、それが逆に気持ちいい。

「あ、みて。美咲だ」

芽衣がさした方向を見ると、そこには美少女。

「ほんとだ…」

美少女の名前は花押美咲。

「いいよね。美少女って。うらやましいわ」