桜の花びらが少し開き
青く透き通った空に映える。


華やかな園庭。

颯爽と歩く勇くん、振り返り
うっとりするママさん達。

そうよね…。35歳に見えない容姿。
誰が見ても、イケメンだもの。

ちょぴり、落ち込み。

私とつりあってるのかなぁ?

「あや?何ぶつぶつ言ってんの?」
「あっ、何だがママさん達の視線がね。
勇くんに釘付けのような…。」

「馬鹿だなぁー。俺は、彩を色目で見る
奴らにムカつく。」

「そんなの…。あり得ないし」

「わかって無い。彩は、誰より
綺麗だ。俺の嫁さんだからな‼︎」
ぐっと腰に手をまわし、頬にちゅ。

見んなみてるから…。
恥ずかしいよ。

あやめは、すっかりお友達も出来
楽しそう。
園長先生は、丸いお顔の優しい物腰。
園での生活について説明があり
担任の先生は、男の人
爽やかで背も高く、
いわゆる、ジャニーズ系男子。

ざわめく教室。
ママさん達は、ハート撃ち抜かれた


用も無いのに、話し掛けて
女子高生のよう。

旦那様達は、呆れ顔。

PTAと言われる評議員を
選び、先生と保護者の橋渡しをする。

何故?私が選ばれ

先生の横に座った。

「あやめちゃんのママ?」
「はい、」
「娘共々よろしくお願いします。」

何だが視線を合わせてくれない⁇
話し合いを終えて
遊戯室で集合写真を撮影。

荷物を持ち入園式は終了した。

門に向かっていると、
「夏川さん、あやめちゃんのママ‼︎」

「あの…。何かあれば連絡下さい。」
携帯番号のメモ。

黒〜いオーラ。
冷たい視線。
勇くん…。先生だよ…。はぁ〜。

「用が有れば、俺が連絡する‼︎」
さっとメモを私から取り上げた。

びっくりする先生。


クソっ先公まで、彩に色目使いやがって
イライラ。

彩の腰に手をまわし、あやめを抱っこして、車に乗り込んだ。