勇くんが、何度も悩み考えた。
息子の名前は、卓人に決まった。

実家に帰って、お母さんに世話をしてもらいながら、育児の勉強。

夜泣きが続き、「もう〜嫌〜!」
卓人と一緒に泣いた。

その度に、勇くんが励ましてくれて
何とか乗り切ることが出来た。


2ヶ月程して、我が家に帰宅。
卓人をベビーベット寝かせ
私達は、リビングへ

「彩、ご苦労さま。」
「頑張った彩にご褒美だ。」

勇くんは、そっと小さな包みを出して来た。
「あけてもいい?」私は包みを開けた。
綺麗な花をモチーフにしたネックレス。

「指輪は、卓人の世話にむかないから
いつでも付けて居られるものってね」

「勇くん…。ありがとう…。」
涙が溢れた。

隣りに寄りそい髪を撫で優しいキス。

「なんでもいい、たくさん話して。
ストレスを溜めない事。約束だ。」
私の気持ちを、ちゃんと理解してくれる
勇くん…。
心から彼の妻になり母になれたことを
感謝した。

その後、勇くんと話し合い
私は会社を退職した。

卓ちゃんを預けて、復職という選択
随分悩んだ。
可愛い寝顔を見ると
やはり一緒に居たい。そう思った。