無敵な総長さん!

「ううん。でも…渉は?」

渉「俺の過去は皆のように深くないからね」

「でも辛いんでしょ?深いとか関係ない。どんな小さな事や言葉でも傷つく人間はいる。だから小さくても渉の過去をちゃんと受け止めるよ」

渉「…夢月ちゃんはやっぱりすごいね。分かった。話すよ」

「うん」

渉「俺はニノ前財閥の長男なんだ」

「ってことは御曹司?」

渉「そう。いずれは後継者となる。その為に沢山の努力をした。でも父親は厳しい人で…そして周りからは沢山の期待と希望を押し付けられた…それが嫌だった。だからそのプレッシャーに耐えられなくなって、勉強もしなくなり学校も行かなくなった。正直、スッキリして嬉しかった。でもやっぱり父親には怒られて…そんな時に時雨と郁に出会った。時雨の過去を聞くと俺なんかのとはちがくて、自分の悩みが小さく感じた。だからこの族に入った。それからは周りの期待を気にせず頑張って、こうしてみんなと充実した生活を送れてる」

「そっか。結果、幸せってことだよね」

渉「うん」

渉は幸せそうに微笑んだ。