「嘉穂・・・何言ってんの?」



勇気が険しい表情で私を見る。


・・・?何かマズい事言ったかな?


二人の露骨に嫌そうな表情を見て思わず不安が走る。



「本当よ。大体勇気なんて私のペット見たいな物なんだから」



綾が勇気に人差し指を指しながら真剣な表情で言った。


ペ、ペットって・・・。



そんな綾の態度に勇気は子犬見たいに


「俺がいつお前のペットになったんだよ!」


とギャンギャン吠えながら食ってかかった。



「初めて会った時からよ」そう購買のパンを食べながら言う綾は冷めた表情で勇気を少し睨む。



・・・凄いやり取り・・。


本当に飼い主とペット見たいな光景に思わず唖然とした。



「で、でも!二人とも好きな人は・・・いないの?」



その二人のパワーアップしそうな言い合いを遮って話をそらした。



気になってたんだよね・・・



二人ともモテるから好きな人ぐらいはいるんじゃないかなぁ・・・って。



内心ワクワクしながら二人の言葉を待ってると



「「いるよ」」


と二人とも同時に口を開いた。



「え!本当に?!」



「うん。なぁ?綾」


「ねーいるよね?勇気」



綾と勇気は顔を見合わせながらニヤッとした表情を見せる。