コンコンコン…ッ


朝早くから自分の部屋に鈍い音が走る。

…また来た…。


私は被っていた布団から出るとベットの近くにある窓を開けた。


今は夏なだけあって外は蒸し暑い。

明るく照りつけてくる太陽を浴びながら、



「…お前…開けるの遅すぎ」


とこんな明るい朝に似合わない声が目の前で響く。


「俊、おはよ―…」


まだ眠気の覚めない私は俊の言葉を無視に目を擦る。

…それにしても暑い…。


「…お前さぁ…健全な男が部屋に入って来るって何も思わないわけ?」


「んー…?別に?」


イキナリ呆れた顔をした俊は私の腕を強く引っ張ると、


「無防備すぎ…」


そう耳元で呟いた。



「なっ…何?」


無防備って…私が?何で?



「まぁ…いいや。早く支度しろよ。」


俊はそう言うと私の部屋から出て行って下に下りていった。


無防備って…何?


う~…気になる…。


「それより、着替えなきゃ!」


私は俊の言葉を気にしながらも素早く制服に着替えて、

軽く髪を巻くと…


「俊…可愛いって思ってくれるかな…」


と自分を鏡で見ながら呟いた。