「靴、返して」 「えー、私たち知らないよー?」 クスクスとワザとらしくうそぶく彼女たちに幼い鏡花は食って掛かる。 「返せ!」 「……その目が嫌なんだよね」 「偉そーう」 「っ! もういい!」 「きゃっ!」 どんっと、鏡花は一人を突き飛ばし上履きを脱いで靴下のまま外に出た。