別れの春。そして、出会いの春!!
今日から華のJKライフが待っているぅぅ!
ハズもなく。また、今日から憂鬱な学校
生活が始まります。
「梅ー!早く起きなさいよー遅刻するわよ」
「起きてるよー!」
「ご飯食べちゃいなさい」
「………」
「きいてんのー?」
「聞いてるよ」

私、小林梅。自他共に認める女子力高い系
女子!でも、本当の私はこんなんじゃないんだ。本当は…
「いい加減早く降りてきなさい!」
「分かったってばもー」

朝食を食べに梅は一階に降りる。
梅の部屋はいかにも女の子という感じが
漂うピンクと白で統一されている。
机の上に置かれた梅のスクールバッグ。
そこにつけられた小さなストラップ…

「あんたも今日から高校生ね」
「そうだね」
「お母さん頑張ったわ」
「そうだね」
「アンタを育てあげるの苦労したのよ」
「へー。そうなん?」
「そうよー。小さい頃なんてよく泣かれた
んだからね。あれ買ってこれ買ってーって」
「わー。ワガママー」
「アンタさ、少しは感謝の言葉を述べる事
しないの?」
「お母さん、ありがとー」
「…………。あ、はい。」
「え、なにそれ!述べろって言うから述べ
たのに。それはないなー母上」
「……………早く学校行きなさい」
「まだ大丈夫だよ」
「何言ってんのよ。高校生は余裕を持って
行動するの。そうしたら大人っぽいでしょ」
「はぁ…とりあえず、行く準備するね」
「うん」
「ごちそうさまでしたー」
「はーい」

毎日朝から繰り出される母とのトーク。
何だかんだ言ってこんな何気ない会話を母
とするのが楽しみだったりするんだなー
と思いながら階段をのぼる梅。
部屋にたどり着くと制服に着替え
スクールバッグを手に持つ。
「よし。今日1日頑張れ!うち!」

駆け足で階段を降り新品のローファーを
履く。深呼吸1つ。
「行ってきます!お母さん!」
「はーい。いってらっしゃーい」