「柚葉、今月の祭りどうするの?」

「え、お祭り?」

朝の教室

まだ少し眠たくてウトウトしていると
私の机がバンっと音をたてた。

びっくりして 前を向くと
そこには
眠気さなんて一つもない葉月ちゃん。

朝から元気だなぁなんて思いながら相槌をうつ。

「あんた忘れてたの?再来週の日曜日のお祭りだよ。もう予定決まってる?」

「あ〜、そんなものあったようなあ〜……
予定は全然決まってないよ?」

「それ、まじ?あんたもう16なんだよ?」

葉月ちゃんが目を丸くして
こっちを見つめる。

16?

16才だからって、お祭りと何か関係あることってあったっけ?

頭の上でハテナマークを浮かばせていると
葉月ちゃんが そんな私にハァとため息をついた。

「もう高校生なんだから、彼氏とは行かないのってことだよ!
先輩とは、約束してなかったの?」

ああ、なるほど!
そういう ことか。

って納得してる場合じゃない。

彼氏?先輩??

なんで私が先輩なんかと?

「先輩は関係ないよ!
っていうか彼氏とかそういうのじゃ全然無いし!」