また、好きになんてならない。



「え、はっ?!………ぅっ…!」

目的通り先輩の左頬に
勢いよく私の足がぶつかる。

サッと足を下げると
先輩の左頬だけ明らかに赤くなっているのが分かった。

先輩はわけも分からずただ私を見つめる。

そんな中ボソッと小さく呟いた。

「………ピンクのしましま…」

先輩のその言葉でハッと我にかえる。

スカートを太ももに抑えると
恥ずかしさよりも先に

…私、やばいことしちゃった……!!!!

と今頃気づいた。

「ご、ごご、ごめんなさい!!!」

呆然と立ち尽くす先輩をその場において
必死に駆け出す。