また、好きになんてならない。



「…どうする?それでいい?」

先輩が急かすように
そう言った。

…こんなのってないよ……

最悪の結末。

振られてもないオッケーされてもない
何もされてはいないけど、
まるで今まで先輩を思っていた時間が無駄みたいで
辛くて仕方ない。

「………てい…」

「ん…?」

「最低…!!!!優柔不断最低男!!!!!!」

もうわけも分からないまま
涙で視界がぼやけながらも
思いっきり足を振り上げる。

狙いは先輩の顔。

この時わたしは後先何も考えず
体を力一杯うごかした。

悲しさ、悔しさ、切なさ

いろんな気持ちがいっぺんに、入り混じって何も考えれなくなっていたんだと思う。