また、好きになんてならない。



「う、自惚れないでくださいっ…!

わ私、家ここら辺なので帰りますねっ…!!」

逃げるようにそっぽを向く。

また憎たらしい口で
先輩を困らせるけど、

自分でも今、
そうなのかもって一瞬だけど思ってしまった。

確かにずっと
先輩の前で怒ってばっかりだったけど

今は自然に笑えていた。

なんだか先輩に期待させているようで嫌だけど

「ばいばい、柚葉。」

そう言って私に手を振る先輩が
ああやって優しくしてくれるなら

別にいいかも、

なんて思った。



「さよならっ、先輩!」