また、好きになんてならない。



「お前の連絡先聞きたかったから、別にいいんだよ。
これでいつでも呼び出せるし。」

「呼び出せるって私先輩の召使いじゃないですよ…!」

私がそう言うと
先輩はニコニコしながら立ち上がって私に近づいた。

「わかってるよ、オモチャだもんな。」

そして頭をワシャワシャと雑に撫でる。

なにこれ…

不覚にも少しキュンとする。

こんな言動をとって
今まで何人の女の子を落としてきたんだろう。

「じゃあね。」

私に背を向けたまま手を振る先輩をみて
そんな事を思った。

私もいつか、
先輩に恋する日がくるのかな…。