「ほら、はやく。」
「え、ちょっと……っ」
なぜかだんだん先輩の顔が近づいてくる
手で押し返して抵抗しても
男の人の体じゃびくともしない。
「先輩、やっぱり無理です……!
他にならなんでもしますから…」
私は色んな案をだすけど
先輩は、うんとも頷いてくれない。
「まだ言えない?」
「え、えっと………」
『柚葉ー?』
私が必死に解決策を考えていると
遠くから私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
葉月ちゃんの声だ。
ナイスタイミングだよ葉月ちゃん…!
私はこれを言い訳に逃げようとする。
「あ、あの友達来てるし……」
「だめ。言うまで離さないから。
友達に勘違いされてもいいの?
多分こんな状況見たら、みたらびっくりしちゃうだろうね。」
「うっ………」
…でも、うまくいくはずもなく
逆にそれを逆手にとられてしまった。
確かに。
こんな状況見たらびっくりされちゃう。
先輩の片手は私の腰にあって
私と先輩の距離はとても近い。
きっと側からみたら
キスしてるように見える。
「…柚葉?」
もっと近づく先輩の顔。
「す、す………」
口をゆっくり開いて言葉にしていく。
はやくこの状況から逃れなきゃ……っ。

