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「永瀬先輩好きです。」

もう10月だっていうのに
夏の暑さがまだ残っていたそんな日。

少し涼しい風がふいて、
私の髪が胸元で踊れば、

スカートの裾をぎゅっと握って
伝えたかった思いを
ついに、言葉にした。

「…………柚葉ちゃん。」

相手は、
1つ年上の先輩、

永瀬 隼人。

中学1年生のちょうどこんな日に
私が恋をした人。

整った黒い髪

長い睫毛

高い鼻

透き通ったまっすぐな瞳

足も長くて

身長も見た感じ175cmは普通に超えている。

そして爽やかだけど大人っぽい雰囲気。

まるで王子様みたい。

そんな先輩の全てが
私の思いを引き寄せた。