でも、輝の顔色が気になってしまう。 ひとみに惚れちゃうかな…。 「ていうか、本当に竜は?!」 私がそんな心配をしているとは思ってもいないひとみが、私の肩をガクガク揺らしてくる。 「あ、いるよ、竜」 輝が、なぜか中庭の方面から歩いてでてきた。 いつもなら、「竜ー!」って呼ぶんだけど…。 代わりに、ひとみが「竜ー!」 と呼んだ。