そう思ってた。
思いたかった。

この世は理不尽だって。
だからこそ私はこんな最低で最悪な世界を、諦めることができた。
夢なんてみない。

どこが悟った様に。


私の眼は、曇っていた。
だから、



「大丈夫?」



ーーー差し伸ばされた手が怖かった。

優しくされると傷付くのがどれだけの事か、分かる?