これは私の中学3年時の記憶。
 突川春子・15歳、これは私の名前。
 私にはずっと好きな人が居る。
 幼稚園の時からずっと一緒だった幼馴染の男子だ。
 名前は、木田陽平・15歳。
 家も近所で、学校も一緒で、私の日常には当たり前のように陽平がいた。
 私は何も気付かなかった。
 いや、気付けなかった。
 陽平はもう私の知る陽平ではないのだと…。