そうしないと愛先生がいなくなっちゃうような気がして…



愛先生の腕には一本の傷がある.



ママが亡くなったときに出来た傷…



『愛先生っ!』



「想蘭ちゃん…」



愛先生はナオキ先生の手を握っていた.



「想蘭ちゃん,



ナオキね馬鹿だからずっと黙ってたんだよ.



でも,気づけなかった私はもっと馬鹿…



医者なのに…医者失格よね..」



ナオキ先生は脳に腫瘍があるのを



ずっと愛先生に黙っていたらしい



そして今日,息を引きとった..