公園の木と木の間から
2階だての小さなアパートの
1階の角部屋のベランダ見え
そこには小さな男の子が服も着ず
外を眺めていた。

私はしばらくその子の様子を
見ていたけど、
親が出てくる気配もなく
気になったから
公園とその子のアパートの
ベランダの間にあるフェンスを
よじ登りその子に話しかけた。

「ママは?」

「????」
男の子は不思議そうに私の顔を見た。

「ママは?ママいないの?」

2歳くらいだろうか?
まだ、会話は難しいようだ。

ベランダのフェンスを掴む
男の子の手を握ると
恐ろしいほど冷え切っていた。