AveniR-アヴニール-

俺やニコルを、

デトリュシエータ人を

虫のように殺そうとする奴なんかに

生きる資格なんかねえんだよ。

それより、

ニコルの傷を見てやんねえと。

「ニコル、大丈夫か?」

「うん、ありがとう おにーたん。

でも、血が止まらないよ…。」

ニコルは涙を流しながら答えた。

「何か、薬草は…。」

さっき俺達が採(ト)ってた薬草は

熱を下げるのに使うものだから、

傷薬にはならねえ。

なにか無いのか…。