まっしろな遺書

 2015年7月17日


 降り注ぐ雨は、空気の温度を下げ肌を寒くさせる。
 今日、愛が期待していたしし座流星群は、これでは見れない。

 心配になった十三は、愛の部屋に向かった。
 するとそこには、愛はいない。

「何かあったのかな?」

 十三は、暫く待ったが帰ってこない。
 十三は、受付付近にいた千春を見つけ、尋ねてみた。

「愛ちゃん、何かあったのですか?」

「え?」

「愛ちゃん、部屋にいないんだけど……」

「トイレかな?」

 千春は、そう言ったあと十三と一緒に愛の部屋に向かった。

「ホントだ。
 いないね……」

 千春は、そう言って顔を青くさせる。

「うん。
 なんかあったんじゃないかと思って尋ねたんだけど……」

「なんにもないはず……
 でも、いないね。
 ちょっと探してみる」

 千春は、看護師仲間数人に声をかけた。

「俺もちょっと探してみる」

「うん」

 十三は、とりあえず小児病棟の方に向かった。
 そこには、知らない顔ばかりだった。

 隼人もいない。

 十三は、子供たちに勇気を出して聞いてみた。

「なぁ、誰か、隼人君を知らないかい?」

「えっとねー。
 愛ちゃんと星が見える場所に行くって言ってたよー」

「え?
 星?」

「雨だよ……?
 それにまだ昼なのに……」

「変だよねー」

「そうだね。
 ありがとう!」

 十三は、すぐに千春を含めた看護師たちにそのことを伝えた。
 看護師たちは、病院の中を探したけれど見つからなかった。

 残った考えれる場所は、外……
 十三は、嫌な予感を感じた。