まっしろな遺書

 2015年7月12日

 十三は、昨日も夜遅くまでゲームをしていた。

 看護士に見つかる前にゲームを止め眠ろうとしたとき……
 廊下が騒がしいことに気づく。
 美穂が目を覚ます。

「何かあったの?」

「わかんない」

 十三は、ベッドから降りる。

「行くの?」

「うん。
 野次馬になってみる」

「私も行こうかな」

「うん」

 美穂もベッドから降りる。
 そして、パジャマ姿のまま十三たちは、廊下に出る。

「小児病棟の方が騒がしいね……」

 美穂が、そう言って十三の腕を引っ張る。
 十三は、いやな予感がした。

 小児病棟に着くと隼人がいた。
 隼人が、十三の方を見る。
 そして、小走りでこちらに近づいてくる。

「愛の様態が急変した……」

 隼人の目は今にも泣きそうだった。

「急変って?」

「よくわからないけど、血を吐いて苦しそうに泣いていたらしいんだ……」

「そうか……」

 担架に乗せられた愛は、苦しそうに息をしていた。

  大丈夫だよね?
  流星群一緒に見るって約束したよね?

 十三は、心の中で、何度も呟く。

「保護者に連絡した方がいいわね」

 千代田が、千春に言う。

「はい」

 千春が、走る。
 十三は、千春と目が合った。
 千春の目には涙が浮かんでいた。